博物館資料台帳の電子化

少し古いですが,博物館総合調査アンケート(H16年実施)に,博物館が管理する資料台帳(メタデータ)の電子化がどの程度進んでいるのかを示すデータが掲載されています.

アンケートそのものを入手したわけではなく,下記文献を参考にしています.

詳細は Google Chart API を用いてグラフ化してみました.ここらへんは趣味です^^

今回の投稿を保存しようとすると,何回も「Blogger.comにアクセスできませんでした」とエラーが出ます.Chartが多すぎるのでしょうか??



まずは電子的にデータベース化した資料台帳の有無です.全体で電子化していると答えた館は35.5%.博物館の場合,管理対象が未知のモノである場合が多く,なかなか台帳を整備できないと聞いていますが,妥当な数字なのでしょうか.

以下,「ある」と答えた720館を対象に細分化しています.



ほとんど全て電子化していると答えた館は40.7%.ひとえに資料台帳と言っても館種によって(あるいは各館によって)スキーマもデータ構造もかなり異なっていると思います.具体的にはどのような台帳が電子化されているのか,気になるところです.

なお,ここらへんの研究は,以下で詳しく紹介されています.前者は理系,後者は人文系の博物館における電子化について言及しています.

情報知識学会・人文社会科学系部会研究会(2007/04/21)より.電子的に参照できないのがつらい.

  • 奥本素子: "博物館・美術館におけるデジタル画像に対する意識について - 館種、規模、デジタル化達成率の違いによる意識の差 - ", 情報知識学会研究報告(2007/4)
  • 北岡タマ子: "人文系博物館の目録情報の現状 - 都道府県博物館への調査結果より - ", 情報知識学会研究報告(2007/4)

以下,館種別の電子化の状況です.ざっと見ると,美術,歴史,自然系(自然史,理工,動物園,植物園,水族館)の電子化が進んでいるようですが,自然系は標本数が少ないことが影響しているかもしれません.