欧州主要国における著作権法制とデジタル図書館調査

今年の初めの情報ですが,情報通信研究機構(NICT)パリ事務所から,「欧州主要国における著作権法制とデジタル図書館調査」という動向報告書が公開(公開日:2009.02.12)されています.


調査の目的は,「欧州デジタル図書館計画」に代表される欧州での公共知識のオンライン化の促進に対し,DRMを中心とする情報技術は何を期待されているのかを考察することだそうです.

そのため,報告書ではまず1)欧州における著作権法制の動向調査及び2)著作権法制と連動して実施される技術動向調査を行っています.更に,具体的なプロジェクトとして3)欧州デジタル図書館における著作権処理の現状と課題について報告しています.

昨年末から今年初頭にかけて,欧州はEuropeana公開という大きな節目の時期でした.ryojin3は文化財や図書のデジタル化・保存と併せて,コンテンツ利用に伴う著作権管理は非常に重要なトピックの一つだと捉えています.実際のサービス事例を踏まえて著作権管理を法制と技術の両面から捉えたこのレポートは欧州の現状を理解する上で意味のあるレポートだと思います.